『THE GUARDIAN』 December 2013

2014年01月19日 23:06

『THE GUARDIAN』2013年12月号の特集はSurvey of Bangladesh:SOB(=測量庁?でいいのかな??)でした.

めちゃめちゃ簡単に言うと,SOBは測量して地図を作っている所です(簡単過ぎ?).

『THE GUARDIAN』2013年12月号
『THE GUARDIAN』REGD NO. DA816 / VOL XXlll / ISSUE10 / December 2013
"Survey of Bangladesh Ushers in an Era of Geospatial Data Management and Digital Mapping in Bangladesh"


紙媒体の雑誌で発行されているにもかかわらず,ほぼ全文がWebで閲覧でき,
しかもWebの方がカラーで見やすいという謎の現象が起きていますが...
雑誌は白黒だからか,Tk50と超手頃.

内容はSOBの業務内容の紹介や様々な種類の地図の利用方法解説など,
多くの記事は概説的なものに留まっていますが,それでもよく出たなという感じです.


地図というのは国の政策決定の際にとても重要な道具の一つですが,
そもそもバングラでは地図の利用はかなり遅れているため,
一般の人が日常的に道路地図などを使うということはありません.
バングラ全土や世界地図くらいは見たことがあっても,地図が読めない人続出.
もちろんドライバーも読めないので,目的地を地図にマークして渡しても無駄無駄無駄ァ!!となります.


さてこのSOBにはJICAが1999年から継続的に専門家を送っていまして,
地図整備(特にデジタルマッピング)を支援しています.
関連してPASCOやESRIなどといった民間企業も参加したりと,
一応元・地理学専攻の身としては興味深い分野です.

そういえば私が学生だったころは,ちょうど「トレーシングペーパーに製図ペンで手描き」から
パソコンのフォトショップを使い出したり,GISソフトが普及する過渡期でしたが,
バングラの地方農村地域では,基になるようなまともな地図がありませんでした.
地図そのものがない,あっても小縮尺のみ,しかもいい加減な境界線しかひいてなかったりetc.
ベースマップがないとPCや地図作成ソフトがあってもどうにもならない.


そこでどうしていたかというと,

1) モウザマップと呼ばれる,旧英領時代にイギリスが作った徴税区地図を地方の役所で
外国人特権を発動してコピーしてもらい,それを実地調査で調整・書き込みしていく

2) ハンディGPSを持ってひたすら村の境界線や道路を歩き回り,ポイント座標を抽出して
それを元に描画ソフトでひたすら整える

3) 最後の手段,徒歩計測→手描き地図


という涙ぐましい努力をして地図を描いていた時代でありました.
GPSを持って歩いてたら「Mobileか?それMobileか??」としょっちゅう聞かれました.
まだバングラの田舎に携帯が普及してないころだったので.
(GPSは家電話の子機というか,トランシーバーみたいな大きさのやつ)


現在では米軍撮影の航空写真や,Google MapやGoogle Earthが公開されて
その辺りは随分楽になったのではないかと思います.


ただ現状では入手可能な地図は地域ごとに縮尺が異なっていたりして使いづらい.
同縮尺のものではダッカ市内5千分の1,全国5万分の1地図が整備されていますが,
後者は軍事的な理由から,申請して許可が降りないと販売してくれません.
私は以前申請してみたのですが,外国人や民間企業はダメと言われました...
(因みにSOBの重要な役職には多く軍関係者が就いています)

現在進められている2万5千分の1地図が整備されると,かなり使える気がします.
一般公開してくれるといいのですが.





コメント

  1. hakase | URL | LTq43RdE

    Re:『THE GUARDIAN』 December 2013

    「ちょっと便利な道具を持っている伊能忠敬」みたいなことやってたんですね!面白~!

    私はグルシャン方面で初めてのところに行くときは、市内の地図をバッグに入れて向かうことが多いんですが(ロードナンバーの並びが規則的でないので、地図を広げてドライバーに見せながら説明する)、ドライバーによってわりと楽に話が通じる人もいれば、自分の記憶の中にあるバーチャルな道筋と、平面上の記号と化した道路を、どうしても結びつけることができない人もいるんですよね。そのふたつを変換できるソフトがインストールされてない、ていう感じで、ときどき見てて面白いときがありました(中には私が地図を広げだした段階で、「あ~、そういうのは全然わからないから!」と見ることを拒否する人もいたな~)。

    もしかしたら地図を読めるってかなり高度なスキルかもしれませんね。
    あ、そういえば、子供たちの学校の教室には、地図1枚も貼ってないや~!日本の学校だと貼ってありますよね当たり前のように… きっと「壁に地図を貼る」という選択肢自体先生たちの頭の中にないんだと思います。毎日目にするかしないかだけで、馴染み方にだいぶ違いが生まれそうですね。

  2. きぃうぃ | URL | u1r8XJQk

    Re:『THE GUARDIAN』 December 2013

    すごいですね
    そんな昔の人の地図作りみたいなのやってたんですね
    しかも随分前の田舎のバングラで 素敵すぎます

    さて 私はバングラ生活もカウントダウンの3・2・1の状態
    一旦パキへ出て凍えながら観光をして
    凍ってダッカへ帰ってくる予定なんで
    解凍後に日本へ返送される予定です 笑

    色々あったなぁ バングラ
    本当に最後の最後まで色んな意味できっつ~い国でした
    濃い一年でした
    滞在形態から通常1年では垣間見る事さえ出来ない
    人間模様とか、組織の内部でのドロドロ劇とか見せられたし
    楽しい事も素敵な出会いも沢山でしたけどね
    今はまだ生傷絶えない状態な想い出も
    いつか風化されて良き思い出のみ記憶に残る事を祈りつつ

    あっ 左肘のオートにアタックされた傷跡が消えないので
    見る度に苛々を再燃させるでしょうけど 笑

  3. Naoko | URL | -

    >hakaseさん

    いえいえ!伊能忠敬とか,恐れ多過ぎてもう...

    地図は絶対訓練だと思いますよ.
    だから小さいころから地図に接していないバングラ人が読めないのは仕方ないと思ってます.
    でも面白いのは,バングラ人は日本人よりも方角を気にする傾向が強い気がします.
    これはもしかしてイスラムのキブラなどの影響かもしれませんが,
    少なくとも方角感覚があるので社会科とかできちんと学習すれば
    身につくはずですけどね.いかんせん,学校教育のカリキュラムがそうなってないので.


    >
    > 私はグルシャン方面で初めてのところに行くときは、市内の地図をバッグに入れて向かうことが多いんですが(ロードナンバーの並びが規則的でないので、地図を広げてドライバーに見せながら説明する)、ドライバーによってわりと楽に話が通じる人もいれば、自分の記憶の中にあるバーチャルな道筋と、平面上の記号と化した道路を、どうしても結びつけることができない人もいるんですよね。そのふたつを変換できるソフトがインストールされてない、ていう感じで、ときどき見てて面白いときがありました(中には私が地図を広げだした段階で、「あ~、そういうのは全然わからないから!」と見ることを拒否する人もいたな~)。
    >
    > もしかしたら地図を読めるってかなり高度なスキルかもしれませんね。
    > あ、そういえば、子供たちの学校の教室には、地図1枚も貼ってないや~!日本の学校だと貼ってありますよね当たり前のように… きっと「壁に地図を貼る」という選択肢自体先生たちの頭の中にないんだと思います。毎日目にするかしないかだけで、馴染み方にだいぶ違いが生まれそうですね。

  4. Naoko | URL | -

    >きぃうぃさん

    かなり誤差はあったと思いますけれど,正確な位置情報が求められる地図ではなかったので.
    パキスタンは行った事ないですが,今の時期は寒そうですね.
    でも見所はたくさんあるので観光には良いでしょうね.

    バングラの清濁合わせ飲んでいただいたようで何よりです(笑).
    まあ他の国も其々いろいろあるでしょうけれどね.
    ではお気をつけて.

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