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『The Crooked Neem Tree』

2010年05月30日 16:14

タイトルの「Neem」に引っかかって購入しましたが,ニームの樹は文中ほとんど出てきません.

『The Crooked Neem Tree』
『The Crooked Neem Tree』
Niaz Zaman
writers.ink(2006)

この話は,まだバングラデシュが東パキスタンであった頃のダッカが舞台.主人公のSeemaは,西パキスタン出身のパンジャービー.いわゆる支配階級です.

Seemaや彼女の女友達の恋や結婚が物語のテーマです.


大学生であるSeemaは,Tanvirというビハーリーと恋に落ちます.しかし,Tanvirは彼女の家柄を知ると,自ら身を引きます.絶望したSeemaは彼への復讐のように,親戚で家柄が“釣り合う”Qamarと婚約します.ところが,Qamarが昔,自分の親友を弄んだ張本人だと知ると,Seemaは婚約を破棄.その後,ベンガル人の学友Khalidの求婚を受け,チッタゴンに駆け落ちします.しかし,Khalidのことは大切に思いながらも,心の底ではTanvirを愛し続けていたSeema.ダッカに戻り,Khalidと幸せに暮らしていたSeemaの元に,Tanvirが危篤という知らせが届き...


というのが大筋ですが,彼女の女友達が恋人がいながらも,家族の反対にあい,別の人との“見合った”結婚を決められてしまうというくだりや,西パキスタン出身者と東パキスタン(ベンガリ)との様々な軋轢,さらにはビハーリーであるTanvirの立場などなど,興味深い記述が散りばめられています.

例えば,動きやすいからとサロワールカミーズを好んで着るSeemaに対して,サリーを着るように主張するKhalidという場面などは,まさに西パキスタンとベンガリの文化の違いを象徴しているように思います.今でこそ,バングラにもすっかり浸透したサロワールカミーズですが,以前は結婚したらサリーを着るもの,という常識が今よりも強かったようです.


また,大学の寄宿舎生活がどんなものかを垣間見ることもできます.女の子たちが,厳しい寄宿舎の規律をすり抜けてLove Affiarを,というのは,今でも十分ありそうな話です.



そうそう,一応,文中でneemはイタリック表記になっていて,窓辺でSeemaが物思いに沈む時に,ニームのビターな香りが心を落ち着かせる,というような記述がでてきますが,タイトルになるほど重要でもないような気が.


英語が独特なので慣れるまで読みづらいですが,100頁強と気軽に手に取れる薄さです.
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