『COMMON GENDER』

2013年02月03日 23:32

また随分間が空いてしまったけれど,久々のレビュー.

『COMMON GENDER』
『COMMON GENDER』 (2012)
Script & Direction by Noman Robin
Produced by G-series

久々なのに濃ゆいやつを持ってきてしまいました.

おそらくバングラ初,ヒジュラを主題にした映画.


*ヒジュラというのはもともと南アジアにおいて半陰陽に生まれた人たちが
普通の家庭では育てられないために,旅芸人の一座のような集団に引き取られて
結婚式などで歌や踊りを披露して生計を立てたりしている人たちのことを指していたようです.
神聖不可侵,もしくはアウトカーストなアンタッチャブルな存在として扱われていたとか.

近年,特にバングラで「ヒジュラ」と呼ばれる人でも実際に半陰陽である場合はごく少なく,
肉体的には完全に男性でありながら,サリーをまとい化粧をしている人たちを指します.



映画は,とあるヒジュラ・グループの日常の様子を描いています.
そこではバザールの各店舗からお金や食料をたかったり,
歌や踊りの要員としてヒンドゥーの結婚式に呼ばれてはしゃいだり,
どこそこの男の子に恋をしたけれども結ばれないと悩んだり,
ヒジュラとなった息子が家族に受け入れられない苦悩などを描いています.

印象的だったのは,「トンギで(ヒジュラの素質のある)子供を見つけた」という情報が入るや,
その子を無理やりさらってきてヒジュラ修行(?)させてしまうところ.
確かにその子供は男の子でありながら女装癖があるようで素質が見込まれたようですが,
さらわれた先では元締めヒジュラが「ここにいるのがあんたのため」と説得するも
「お母さんに会いたい」と泣くという,なかなか壮絶です.


監督のNoman Robinはインタビューで,ショッピングモールでヒジュラが女子トイレを使おうとして公衆の面前で袋叩きにあっているのを見て,この映画を撮ろうと思い立ったと言っています.

ただ,映画自体が短いのでストーリーの奥行きがなく,もう少し深みがほしかったかも.
それでもこういうタブー視されてきたようなテーマが映像になっていることは大きな変化と言えます.
最初所謂「ミニシアター系」の上映予定だったところ,予想外に反響が大きかったとのこと.

イスラム国でありながら,やはりバングラは「南アジア」なんだなあと改めて思ったのでした.


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